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BS時代劇『剣樹抄〜光圀公と俺〜』#8

前回、義仙と心の旅に出た了助。その道中で氷ノ介と極大師に遭遇するも、忍に囲まれていて手出しできなかった。光圀の元へ戻った了助。光圀との関係はどうなるのか?そして、極楽組や氷ノ介はどうなってしまうのか?

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義仙との旅の途中で命を狙ってきた女の忍から聞いた話で、氷ノ介は極楽組の首領ではないということがわかった。そして本当の首領は極大師という、かつて徳川家光の忍だった男!“政(まつりごと)の歪みを正す”と言っていた氷ノ介の目的は…?

泰姫に対して、弱音を吐く光圀。「泰姫から与えられて、自分は皆から奪ってばかり」だと言うが、泰姫は否定する。初めて会った時に光圀から「共に前に歩んでいこう」と言われて、それから光圀から幸せを沢山貰っていると。お互いに協力して、前に進んでいる2人。素敵な関係…!

極楽組が言っていた“政を歪める者”とは誰のことなのかと父親の頼房に問うと、老中の松平と答える。だが、立場上頼房からは襲撃に備えよと松平に言うことはできない。だが、光圀からなら…頼房はしらを切れると言う。そう言われて、光圀がとった行動は……お茶を直々に振る舞い、過去の功績を讃える。松平の気分が良くなったところで、極楽組に狙われており、増上寺詣を見送ってくれないかと言うが…極楽組に屈する訳にはいかないと、増上寺詣を取りやめることはできないと言う。新しい天下の形を作ろうとしていること、戦争は必要がないことと、同じ考えを持っている2人。万全の警護で増上寺詣に行くと光圀に誓う松平。

拾人衆の皆で極大師や氷ノ介を探していると、途中で了助が何かを閃いた様子で走り出し、1人になる。そこに現れたのが極楽組の連中。隙をつかれ、捕らえられてしまう!了助が戻らないことを光圀公に報告する拾人衆の子供たち。「了助を探そう」と家臣たちと町に出る光圀公。その頃了助は…目が覚めると、側には極大師と氷ノ介がいた。「極楽組に入れてやる」と言われるが「死んでも嫌だ」と言う了助。大した度胸。「始末は任せる」と了助を氷ノ介に預けて出掛ける極大師。小屋の中は、了助と氷ノ介の2人っきり。氷ノ介が、自分が吽慶から貰った棒を持っていることに気づいた了助。了助に人を斬らせないためにこの棒を持たせたのに、氷ノ介は完全に父親を恨んでいて聞く耳を持たない。

もう3日も光圀が帰って来ず、怖くて眠れない泰姫。「人は大事な人ができると強くなれるけど、失う怖さを知り、弱くもなる」了助も光圀も失うのが怖い。たとえ光圀が無事であっても、もし了助に何かあれば、光圀は鬼になる…。全てお見通しの泰姫。わかっているからこその怖さが彼女を襲う…。

夜が明けてもまだ了助を見つけることが出来ない光圀たち。了助は必死に縛られた手を動かすが、氷ノ介に無駄と言われる。親を殺した仇が助けに来るはずがないとも言われるが、了助は「斬ったけど、きっと斬りたくなかった」と言う。義仙との心の旅で、如何なる状況でもその人の行動には理由があり、その人の立場に立ってみるということを学んだのか?氷ノ介に煽られても、以前よりかは冷静な了助。そんな了助にもっと光圀を恨めと叫び、了助の中の一旦落ち着いた憎しみを再び引き出そうとする氷ノ介!「光圀様は良い人間じゃなかったけど、良い人間になろうとしている。お前とは違う」と言われた氷ノ介は、了助には手を出さずに小屋を出ていく。彼は了助の言葉に何を思ったのだろうか…。

光圀たちが心配している頃、光圀や義仙から得た知識や知恵を使って了助は必死に生き延びていた。聞き耳の達人の亀一が耳を澄ますと…了助の声はしないが、以前拾人衆の皆の前でやっていた了助の呼吸の音がした!一緒にいた俊足の韋駄天がそのことを光圀たちに伝えようと走り出した頃、光圀たちはふと現れた氷ノ介と対峙する。光圀の家臣の中山を斬ろうとして光圀に邪魔をされ、片手で闘う氷ノ介。足も使いつつ華麗に舞う姿は、最終回になっても美しい。光圀が「氷ノ介を殺すのではなく捕らえに来た」と言うと、了助の言う通り良い人だと嫌味で返す。了助が、自分のことを良い人と言ったのかと光圀は動揺する。そこに「了助が死んだと知ってもわしを殺さないと言えるか?」と嘘を言う。本当は了助を殺さなかったのに。光圀を煽り、光圀の怒りを引き出して自分を斬らせるつもりなのか?「許さぬ!」と光圀の目が変わって氷ノ介に斬りにかかる。その顔を見て嬉しそうな氷ノ介。だが「鬼には落ちぬ」と光圀は堪える。そこに銃声が響き、光圀の剣が使えなくなる。勝ちを悟ったのか余裕を見せる氷ノ介の前に、助けられた了助と義仙が現れる。そんな2人に「鬱陶しい…」と憎しみを露わにする氷ノ介。すると、再び銃声が響き、気づけば氷ノ介の胸に銃弾が…!撃ったのは極楽組の首領、極大師。了助を殺せと命じられたにも関わらず、殺さなかった氷ノ介。そのせいで、老中の松平を殺す計画が台無しになってしまったのだ…。光圀が極大師に「お前が極楽組の首領か?」と問うと「私は徳川家をお守りしたいだけでございます」と答える。氷ノ介は江戸を焼き尽くすつもりだったが、極大師は違った。以前ずっと徳川家に仕えていた極大師は、老中に操られた将軍を助けたい一心で、氷ノ介たち浪人を不満を使って世直ししていたと。極大師は、世のために正しいことをやったと言うが、光圀は否定する。氷ノ介は極大師に上手く使われたとわかり、絶望する。

「なぜ了助を殺さなかった?」と光圀に聞かれた氷ノ介は、了助が持っている棒を見つめる。氷ノ介の父、吽慶は死ぬ間際に、息子は優しい子だと言っていた。氷ノ介は了助を助けたわけではなく、吽慶が了助に棒を持たせた理由が“斬らせたくないから”だった。自分は父親の吽慶を斬り殺したにも関わらず…。吽慶が了助に渡した“不”。氷ノ介が死ぬ前に、吽慶が鬼から人間に戻した。

「火事が起こっても大事なものを持って逃げられるように」と荷物をまとめていた泰姫。そこに「老中の松平が両国に橋をかけて、火事の時に皆が橋を渡って避難できるようにするらしい」と光圀が話す。そんな未来が来る頃には、光圀も江戸を離れて諸国を回る旅が許されているかもしれないと泰姫は言う。その旅って、もしや…あの水戸黄門の話に続くとか?

「父親を殺した光圀様が許せないけど、光圀様みたいな人間になりたい」と言う了助。光圀は「これからもここに居てくれないか。共に新しい世を歩んでいこう」と了助に言う。それを聞いて嬉しそうにする了助。「但し、もし光圀が間違いを起こしたら棒で打ってくれ」と光圀は真剣に言うが、了助は笑っている。「打たないよ。間違わなかったら人間じゃない。仏様だ」と。人間誰しも間違いは起こすもの。ただ、その後にどうするか。光圀や吽慶の生き方を側で見て学んだ了助。了助は一体、どんな大人になるのだろうか…。

最終回にして、やっと加藤さんと舘ひろしさんの共演シーンが!斬り合うことはなかったけど、一緒の画面に映っているだけでエモさを感じる私…。前回の第7話で行った義仙との旅でかなり成長したように見えた了助だけど、毎回光圀からも了助なりに何かを吸収して、成長していた。了助には伸び代しかない。人の良いところも悪いところもあの年齢でたくさん見てきて、了助は何を信じてきたのか…それはきっと自分自身。人に媚びることなく偽りなく自分らしく生きている。常に自分自身と向き合って、対話して…。その力が、義仙との旅でより一層磨かれた気がする。

自担の加藤さんが初めて出演した時代劇、そして私が人生で初めて観た時代劇『剣樹抄〜光圀公と俺〜』は、加藤さん演じる氷ノ介にとっては最後の最後に裏切られて死んでバッドエンドなのかもしれない。だけど、光圀や了助など、鬼にならなかった人たちには明るい未来が……。了助と共に成長できたような気がする、素敵なドラマだった。撮影はだいぶ前に終わっていると思いますが、皆様お疲れ様でした。ありがとうございました!