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夢を追いかけているうちに目標・目的が変わってしまってはいないか『病院の治しかた〜スペシャル〜』

先月の『「世にも奇妙な物語」'21夏の特別編】』が放送された辺りで情報解禁となった、加藤さんのドラマ出演。「次の加藤さんの演技のお仕事は日テレの『二月の勝者-絶対合格の教室-』(10月クール)だな」なんて勝手に思っていたら、まさかまさかのスペシャルドラマ出演。元々昨年連ドラとして放送されていたドラマがスペシャルとして帰ってきたようで、それだけ人気の作品に加藤さんが出るなんて、嬉しいの極みだった。だけど、私はこのドラマを観たことがないどころか、タイトルすら聞いたことが無かった………。ということで、TVerで昨年の『病院の治しかた ドクター有原の挑戦』がありがたいことに無料で配信されていたのでチェックして来た。せっかく加藤さんが出るんだもん、しっかり登場人物とか内容とか把握しとかないとね!スペシャル放送の2週間前くらいからTVerにあるのは気づいていたけど、なんやかんや「観たいけど他のが先…」と後回しにしてしまっていたので、結局5日間で全7話観ることに。(毎日は観られないから1日2話観た日もあった) まぁ〜なんとも濃厚な『病院の治しかた』週間だった。実家の赤字の病院を改革しようとする院長の有原(小泉孝太郎さん)、事務長の倉嶋(高嶋政伸さん)のお話なんだけど、現場の医師や看護師と何度も対立しては歩み寄って…みたいな。融資している銀行側の人間も面白くて、意地悪の仕方とかを見ていると、なんだか日曜劇場の『半沢直樹』を思い出してしまって……。あそこまで悪質な圧力こそはないけど、陰でこそこそ感は似ているかなと。そんなドラマが早くもスペシャルとして帰ってきて、一体どんな内容なのかというと、現在もまだ真っ只中のコロナ禍に立ち向かう地方医療のリアルを描く、とのこと。

スペシャルドラマの放送2日前にテレビ東京で放送された事前番組。関西住みなので観られないかと思っていたら、まさかのTVerでやっていることが発覚!このドラマだけでも私は、TVerに足を向けて寝られないなと思うくらいお世話になってる気がする……。

いざ、観てみると…連ドラのおさらいに、キャストなどのインタビュー、そして予告から気になっていたメインキャストの有原、倉嶋と並んで札をあげる夏目(加藤さん)の出演者イメージトークのコーナー。連ドラのおさらいは、もっとザッとしたものかと思ったら、かなり細かい所までカットされずに残っていて驚いた。おかげで有原総合病院の過去の経営の酷さや、改革による人間同士のぶつかり合いが生々しく残っていて良かった。私は連ドラを全部観たけど、これを観れば短時間でこのドラマの歴史を振り返られると思った(笑)そしてキャストなどのインタビューは、質問に対するひとつひとつの答えが簡潔なのにどこか愛情があって、このドラマの世界観にハマれると思った。イメージトークのコーナーは、加藤シゲアキとして小泉さんや高嶋さんと接している部分が観られて満足。加藤さんの演技以外のお仕事を知っていた高嶋さん…ありがとうございます()

いや〜、それにしても、浅田美代子さんのインタビューにあった「高嶋さんがいるだけで“絶対この人悪い役だ”と思ったらすごい良い人の役だった」という話、共感のあまり首がもげるくらい振ってしまったわ……わかりみが過ぎる。「絶対どこかで裏切るんだろ!」って思っていたけど、全然そんなことなくて…いつまで経っても良い人過ぎて驚いた(笑)

と、ここまでスペシャルドラマのこと以外を書き過ぎた(!?)けど、やっと本編の感想を。

加藤さん演じる内科医の夏目翔先生、超絶クール!!!周りは周り自分は自分っていう線引きが凄すぎて…。予告や事前番組ではあんなに可愛く見えてたのに。やっぱりあれはあくまでも、夏目翔先生の格好をしている加藤さんだったんだなと。夏目翔先生の格好をしている加藤さんと、夏目翔先生はまた別者。わかっていたつもりだったけど、あのクールというか…人によっては“薄情”とも言われかねないあの言動には驚きが隠せなかった。でも、序盤で「以前は夏目先生も有原院長みたいに情熱があった」と言われていて、これはおやおや?と。地域の病院同士で連携を図るという、無謀で理想論にしか見えないものを実際に目の当たりにした夏目先生。そこで、以前の情熱を思い出して、患者を救うために精一杯尽くすことが本当のヒーローなんじゃないか、と恩師の小柳先生にも問いかける。あんなに頑なだった小柳先生の心を動かした夏目先生、小柳病院でのシーンは胸を打たれるものがあった。言葉選びに話すスピード、そしてあの表情……。胸に来ないわけがない!夏目先生はクールで冷静な人間だけど、論理的に話すよりも実際にやってみた方が伝わりやすいタイプなのかな?とストーリー全体から思った。

コロナ、そして2025年問題について考えさせられるドラマだった。ロケや医療物品の調達など、今まででは考えられないような困難が多かった作品だと思う。そんな作品に、しかもコロナを経験した加藤さんが出演。自分自身を見つめ直す良い機会になったとインタビューで言っていた加藤さん。観ている私も、自分自身を見つめ直す良い機会になったと思う。これから先、自分や家族はどう生きていくのか…。これはより多くの方に観てもらうべきドラマだと思った。ということで、放送は終わってしまったけれど、TVerなどで配信されているので要チェック!!!(TVerは8月2日月曜日21時53分に配信終了)

TVerで予め、昨年放送の連続ドラマを全て観て良かったと思った。有原が院長になった経緯や倉嶋が有原総合病院に来たきっかけなどを知っていたことによって、スペシャルでのセリフの受け取り方が違ってくると思うし、何より登場人物を愛することができる!作品を愛して、登場人物も愛して。そうすることによって、心に余裕のある穏やかな気持ちで、そして冷静にドラマに向き合えた。

ところで、夏目先生は普通にたい焼き食べてたけど、加藤さんあんこ嫌いでは……役者魂!?(※8/15追記※8/15放送の加藤さんのラジオ『SORASHIGE BOOK』にて、食べていたのはティラミスたい焼きということが判明)