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自担の頭の中を覗く【舞台 染、色】

※このエントリーは、舞台前日〜当日までのワクワクしている私の話がちょろっと、舞台の感想が途中から並んでいます。つまり、ネタバレ含まれています。ネタバレの部分からは分かりやすく間を空けて注意書きも入れていますので、ネタバレが嫌だけどそれまでの所は読みたいという方がいれば、お気をつけて下に進んで下さい。

本日6月30日13時公演が千秋楽なので、夕方くらいに感想を投稿しようと思ったら……まさかの、配信決定!ということで、配信のアーカイブ期限が終わってから投稿というのも考えたけど、やっぱり千秋楽は今日だったので投稿!

本の時点で自担の、加藤さんの頭の中を覗いているようなものなんだけど。なんというか、舞台の脚本を今回初めて書いたということで、演者にどんなセリフを当てるんだろうと、言い回しだけでもゾクゾクできるなぁ〜なんて、前日の仕事帰りに思っていた。なんなんだろう、この心の余裕は。実際に今仕事から帰りながらポチポチ打っているんだけど…今日の仕事ではあまりイライラしなかった。だって「私は明日好きな人の頭の中を覗きに行くんだから」って。なんか、こうして書くと気持ち悪い人みたいだけど(笑)とにかく、なんか無敵な感じ?がしていた。

そして当日…。朝早くに起き、私は仕事に向かっていた。午前中だけの仕事。休みを貰っても良かったんだけど、まぁ間に合うので休む理由も無いし。それにしても、仕事に行くにしてはオシャレをし過ぎている…。普段はデニム、Tシャツ、パーカーなのに、この日は下手したらそのまま現場に行ける格好。足元だけ普段通りなので“下手したら”と言ったけど、それ以外はイケる。化粧も普段と比べたらバチバチにしてるし、髪型もキッチリしてる。自分でも笑ってしまうくらいの気合の入りよう。いや「でもここでオシャレせずにどこでする?」って感じだし良いとしよう。ただ、普段の私しか知らない人はビックリでしょうね〜って感じ。午前中に会議だけ済ませて速攻帰宅。腹ごしらえして、意外と時間あったからスマホを充電しながらゆっくりして。出発前に髪型とお化粧を直してレッツゴー!いつもの最寄駅で電車を待つ。なぜか凄くドキドキした。

電車を乗り継いで、梅田へ。割と混んでいたけど、運良く座れた。梅田に着く直前に、チラッと会場の梅芸が!

一度行ったことがある*1けど、建物見ると気分上がる〜!駅からしばらく歩いていると、前を歩いているお姉さんのカバンにぬいぐるみが入っていることに気づく。関ジャニ∞ではよく見るけど、Jr.にもあるんだ…と思っていたら、会場到着。周りの女性たちが、建物をバックにアクスタやぬいぐるみと一緒に撮影会をしていた。なんて微笑ましい光景なんだ。そしてこれなら私も撮影してても浮かない!ということで私も写真を撮ってみた。

あ〜、楽しい!しばらくニヤニヤしながらヲタク観察をして、そして中へ。検温、手指の消毒を終えてからQRコードをかざす。発券されたチケットを取り、『染、色』のチラシを貰って座席確認!前後はちょうど真ん中あたりで、左右は思いっきり右寄り。公演は2時間10分あり、途中でトイレ休憩がないとのアナウンス。あと、開演してしまうと演出上入場できないタイミングがあるらしい。と、ここまで打ったので、そろそろ座席に着く〜。それではまた公演後に。

終わってすぐ、周りが感想や考察を語り始めた(まぁ連れがいたら話したくなるよね)。私は人の言葉を聞くと自分の思っていることがすぐ揺らぐタイプなので、速攻でイヤホン(音楽は流さず)をして早歩きで帰った。

 

 

 

 

 

 

 

 

※以下ネタバレ注意!※

 

 

 

 

 

 

 

 

感想を一言でと言われたら…『シゲシゲしい世界だった』かな。独特なんだけど、浮いてない。そう見えるのは、役者さん達の演技力の高さなのかなと。真未役の三浦さん、めちゃくちゃ透明感があって、体がしなやかだった。正門さん演じる深馬と躍りながら絵を描くシーンを観て、かなり身体能力高そうって思った。北見を演じた松島さんと原田を演じた小日向さんは、大学生のノリに見事にピタっとハマっていて(笑)加藤さんのセリフの良さもあるけど「学生時代にこんな風に友達と喋ってたなぁ〜」って思い出す位にリアルだった。杏奈役の黒崎さんはなんとこれが初舞台とのこと!そんな事を感じさせない位堂々とされていたし、サイトとかチラシの写真では日本人形みたいな美しさを感じたけど、実際はもっと可愛かった。特に声が、男性が好きそうな声だな〜って。滝川役の岡田さんは、このキャストの中で1番テレビで見てきた人。画面をそのまま生で見ている感覚で、少し不思議だった。

セットチェンジというものはなくて、キャンバスがステージになっている感じ。滝川先生の部屋(大学)にもなるし、杏奈や真未の部屋、病院、そして橋の下にもなる。スタッフさんは暗転しても舞台上にはいなくて、道具とかは全部役者の皆さんが運んでいた。特に最後の方のシーンは連携がバッチリで、観ていてスッキリ。まるで、ひとつのカメラだけで撮影したMusic Clipみたいな。全てが最高のタイミングで動いていく楽しさ。カンパニーの心がひとつになっていないと、あそこまで綺麗には揃わないと思う。そして音楽はかなりシンプル。透明な水に、インクがポタリポタリと落ちていくようなイメージの音楽は、世界観にとてもマッチしていた。音楽とライティングで場面転換もスムーズで、同じ床、壁なのに全く違う場所に見えたのは面白かった。あと、加藤さんが書いた“染、色”の文字が映し出されるのも良かった。やっぱり加藤さんの字は味がある。

原作よりも登場人物が多くて、それぞれの人生、関係性もセリフに多くあった。原作を読んだ感想を以前書いた*2のだが、この時は真未(原作では美優)のことを1人の人間として捉えていた。ただ、今回舞台としてこの作品に触れて、真未は深馬自身なんだと気づいた。橋の下に絵を描いていた時は、もちろん深馬が眠っている間なのはわかる。だだ、最後の方、滝川先生が犯人で捕まったから大学から居なくなったと思っていたけど、画家を目指すためにフランスに行っただけだったというのは、どこからが深馬の夢なのか……?確認したいからもう一度この作品が観たい。あと、深馬と真未が躍りながら2人で絵を描くシーンは、目がもっと欲しいと思ってしまった。どんどん出来上がっていく作品も見たいし、2人の表情や動きも気になる。

深馬の中にいる真未は情熱的で、かなりアグレッシブ。美術大学に入学して、1〜2年の頃の深馬の中にいた真未が4年になって再び出てきたということか。「作品に行き詰まった時は新しい風を吹かす」と滝川が深馬に言ったけど、これは深馬にとっては真未との出会いというか再会か。でもきっかけの1つとして杏奈の深馬への想いがある気がする。2ヶ月も会ってなかったけど、淋しくて突然(重いと思われたくないから“たまたま近くにいる”なんて言ってたけど)会いにきた。そんな杏奈のアクションからまた北見と杏奈が再開することになり、結局この2人の間には何もないけど、深馬は気づかない内に心のどこかで刺激を受けて真未を引き出してきたのかなと。

個人的に刺さったセリフがある。それは真未が深馬に対して発した「謙遜してるんじゃなくて自己防衛」。一見腰が低く見えて驕らない深馬だが、本当は自分を守っているだけ。2、3年前は絵が上手かった深馬。今はハッキリ言って、その時みたいには描けていない。でも周りの皆は「深馬は凄い奴だ」と言う。それに対して「いやいや、そんなことないよ」と謙遜……しているのではなく、自己防衛している。深馬自身も以前のように描けなくなっているのはわかっている。でもその事を周りに言うことはなく、ただ自分のプライドを守っているだけ。そんな深馬だけど、どこかで「このままじゃダメだ」「変わらなきゃ」と思っていたから真未が表に出てきたのかなとも思う。美術のことはわからないけど、同じ美大生である北見や原田から「この作品いいね」と言われるのと、何も分かっていない素人の杏奈から「この作品いいね」と言われるのは全く感じ方が違うのかなと。私だったら(もちろん心の中で)「何も分かってないくせに」と思ってしまうし…。

開演前のアナウンスで2時間以上もあると知って集中力持つかなぁと心配だったけど。大学時代90分の講義最後まで集中力持たなかった、いや、高校時代の50分でも持たなかった私が…。気付いたら最後だった。1回だけ、原作と同じセリフ(しかも最後の1文)があって「もう終わりかな!?」と思ったけど。ただひたすら正門さんの演技に吸い込まれていた2時間10分(正確には2時間15分)だった。正門さんってあんな風に叫ぶんだ、もがくんだ、呻くんだ……って圧倒されっぱなしだった。そしてあの最後の両手振り。可愛かった、ずるい。「家まで気をつけて帰ってください」って言うのもずるかったな。あと、満席で嬉しいし幸せだと言ってくれて「こっちのセリフだよ、、」とウルっと来てしまった。はける時も申し訳なさそうにゴメンねって感じの顔で両手を合わせていて、タレントとしてというか人として素晴らしい人なのでは?って思った。作中で杏奈から「深馬くんってどんな人?」って聞かれた北見が「仏みたいな人」って言ってて…まさに正門さんのことやんって。正門さんのアーティスティックな一面(ギターをされている所)はよく知らないけど、深馬と正門さんって似ているのかな〜。

と、冷静に感想を書いてみた。以下からは、どうでもいいことが気になってしまう私の癖を箇条書きで連発!(思い出した順なのでぐちゃぐちゃ)

・真未のスプレーは蛍光塗料なの?三浦さんの肌は荒れてないの?

・原田のカメラは本物?レプリカだとしても、どのメーカーのカメラを参考にしたのか?

・滝川先生のデスクはアンティークな感じがしたけど、アンティークな物を見つけたのか、それとも新品を購入して加工したのか。1番下の引き出しだけレールがついていたので、新品かなぁ…?味はすごくあったけど。

・深馬は白いキャンバスに絵を描いているていでいたけど、正門さん自身の絵の上手さは?

・深馬が倒れていたのは1週間と杏奈が言っていたけど、実際に倒れているところを発見されてから病院に運ばれるまでの時間はどれくらいなんだろう?

・北見が杏奈に惚れているのは確かだったけど、一切手を出さずにいたのは、北見が深馬を裏切るシーン、男が男を裏切るシーンを加藤さんは書きたくなかったのか?

・深馬が北見や原田と女心を語るシーンがあったけど、加藤さんの考えのみがセリフに詰め込まれているのか、それとも他の男性と実際に話をしてみたのか?

・杏奈が本当は深馬と自分の分しかビールを買っていなくて、でも大学にいるというから多めにビールを別のコンビニで買い足して気を遣っていたことに気づく北見はめちゃくちゃ人を見る目があるんだから、色んな女の子と遊ばずに、1人の子を幸せにしたらいいのに…そっちの方が向いてない?

 

3月に観劇した関ジャニ∞横山さん主演舞台『マシーン日記』以来の舞台となった。私より先に観劇した方の(ネタバレを含まない)感想をSNSで見たところ、結構セクシャルなシーンがあると書いている方がちらほら。そして、私は舞台へ行く直前に原作を読んだけど発売当時にも読んでいて、その時はかなりセクシャルな表現に驚いた。なので、テレビやドラマとは違うというのもあり「そういうシーンが来ても驚かないぞ!」と若干構えて観ていた。だけど、実際は(個人的には)ライトな感じだったし、もっと“子供は見ちゃダメー!”なやつだと思っていたけど、そんなことは無かった。自担が舞台用にライトな脚本にしたのか、それとも私の耐性が強過ぎたのか。*3 なので「そういうシーンがあるなら観ないわ…」と言っている人が近くにいるなら、ぜひ「大丈夫だから配信観て!」と言って欲しい。(まさかの宣伝!?)

あ〜あ!どうして加藤さんが観劇した日のチケットを私は持ってなかったんだろうね!?!?(知るか)

*1:2014年の加藤さん主演舞台『中の人』

*2:

ofxt-sgxk.hatenablog.jp

*3:ちなみにそのことをジャニヲタの同僚に伝えると「耐性ではなく、期待なのでは?」と言われた…笑